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饗宴 (岩波文庫 青 601-3) 文庫 – 2008/12/1
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- ISBN-104003360133
- ISBN-13978-4003360132
- 出版社岩波書店
- 発売日2008/12/1
- 言語日本語
- 寸法10.5 x 1.2 x 14.8 cm
- 本の長さ193ページ
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登録情報
- 出版社 : 岩波書店 (2008/12/1)
- 発売日 : 2008/12/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 193ページ
- ISBN-10 : 4003360133
- ISBN-13 : 978-4003360132
- 寸法 : 10.5 x 1.2 x 14.8 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 20,095位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 18位古代・中世・ルネサンスの思想
- - 41位西洋哲学入門
- - 92位岩波文庫
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上位レビュー、対象国: 日本
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2024年2月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
Very well maintained mechandise!
2022年6月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
人が「互いに愛し合うべくして生まれてきた」存在に遭遇した時に受ける衝撃や、抗し難い引力にも似た力。
この世に生まれ落ちたその時に二つに分たれた存在。相手そのものに成りたいという欲求。プラトンの言葉からは、私が誰からも理解されなかった「言葉になる前の形」が立ち上がって来る。
この世に生まれ落ちたその時に二つに分たれた存在。相手そのものに成りたいという欲求。プラトンの言葉からは、私が誰からも理解されなかった「言葉になる前の形」が立ち上がって来る。
2024年2月22日に日本でレビュー済み
少年愛についての古代ギリシャの対話篇。
もちろん簡単に読み解けるものではないし、読む必要性もわからない。
内容にそこまでの「真理性」はない。
プラトンが当時に何を言おうとしていたかはそこまで重要ではなく、現代にまで受け継がれてきたことに意味があるのだろう。
詩学の原初的なエッセンスを見つけるのであれば読んでおいてもいいかもしれない。
もちろん簡単に読み解けるものではないし、読む必要性もわからない。
内容にそこまでの「真理性」はない。
プラトンが当時に何を言おうとしていたかはそこまで重要ではなく、現代にまで受け継がれてきたことに意味があるのだろう。
詩学の原初的なエッセンスを見つけるのであれば読んでおいてもいいかもしれない。
2019年11月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
"それだからこそ私はあえて主張するのである、人は皆エロスを尊重せねばならぬと"師であるソクラテスを主な語り手として紀元前の饗宴でのエロスをテーマにした対話を戯曲的に描いた本書は、地上の愛『エロス』は肉体から精神、そして永遠なる美のイデアへと高まると説く祝祭感に満ちた一冊。
個人的には、紀元前416年のアテナイの詩人アガトンがコンクールで初優勝した翌日に自宅で行われた饗宴(いわゆる飲み会)での参加者からの"エロスには誰一人としてふさわしい賛美の歌をささげた者がいない"(ので)"順に美しくエロス賛美の演説を試みよう"との提案を受けて始まる本書、何となく積読になっていたのですが。ようやく手にとりました。
さて、そんな本書は前述の通り、ワインを片手に、エロスをテーマに"エロスは最古の神にして少年愛に生きる源泉だ!"少年愛には肉体派と魂派がある!""人間はもともと背中合わせの一体(アンドロギュノス)であったが、神によって2体に切り離されたのだ!"などと【喧々諤々の議論】が参加者によって繰り広げられた後に【ソクラテスが大トリとして】(最後を持っていき)そして最後は泥酔者者の乱入によって終演するのですが。何とも漂う喜劇的な空気感が楽しかった。
また、矮小化して恐縮ですが。現代において仮に私他の男性たちで集まって同様のテーマで朝まで飲み会を行ったならば。はっきり言って【下ネタあるいは肉体の愛】について終始くだらない話をしていると容易に予想される事から、いやー紀元前の人たち(弟子フィルター的理想化があるとしても)高尚で熱いな!と素直に圧倒されたり(笑)
喜劇的な古代ギリシャ人たちの宴の様子を追体験したい、あるいはエロス(少年愛含む)について熱く語りたい人へ、スパイス的にオススメ。
個人的には、紀元前416年のアテナイの詩人アガトンがコンクールで初優勝した翌日に自宅で行われた饗宴(いわゆる飲み会)での参加者からの"エロスには誰一人としてふさわしい賛美の歌をささげた者がいない"(ので)"順に美しくエロス賛美の演説を試みよう"との提案を受けて始まる本書、何となく積読になっていたのですが。ようやく手にとりました。
さて、そんな本書は前述の通り、ワインを片手に、エロスをテーマに"エロスは最古の神にして少年愛に生きる源泉だ!"少年愛には肉体派と魂派がある!""人間はもともと背中合わせの一体(アンドロギュノス)であったが、神によって2体に切り離されたのだ!"などと【喧々諤々の議論】が参加者によって繰り広げられた後に【ソクラテスが大トリとして】(最後を持っていき)そして最後は泥酔者者の乱入によって終演するのですが。何とも漂う喜劇的な空気感が楽しかった。
また、矮小化して恐縮ですが。現代において仮に私他の男性たちで集まって同様のテーマで朝まで飲み会を行ったならば。はっきり言って【下ネタあるいは肉体の愛】について終始くだらない話をしていると容易に予想される事から、いやー紀元前の人たち(弟子フィルター的理想化があるとしても)高尚で熱いな!と素直に圧倒されたり(笑)
喜劇的な古代ギリシャ人たちの宴の様子を追体験したい、あるいはエロス(少年愛含む)について熱く語りたい人へ、スパイス的にオススメ。
2021年8月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
プラトンの著作としてはソクラテスの弁明,クリトン,パイドン,国家なんかを以前に読んだ事があったが饗宴は読んだ事が無かった。購入してから随分時間がかかってしまったが最近ようやく読了したので記録のためにレビューを書く。饗宴はギリシャ語でシンポジオンと呼ばれ、現代の有識者の会議シンポジウムの語源になっているが、ここで催される饗宴は、そんなアカデミックでお堅い連中の真面目腐った演説会ではなく、もっと打ち解けた気心知れた人間の駄弁り会という様相になっている。主役のソクラテスを始めとして宴席に居並ぶ様々な立場の人たちがエロス神について、それぞれ思う事を語るという形式になっている。登場人物はファイドロス(ソフィスト)、バッサイニヤス(ソフィスト)、エレシュキマコス(医者)、アリストファネス(喜劇詩人)、アガトン(悲劇詩人)と続き最後は我らがソクラテスが総括するという形式である。もっともソクラテスに関しては自分自身の意見というよりも、別の場所でディオティマと呼ばれる女性から聞いた話をしたという事になっているが。(この作品では伝聞、また聞きの形式になっている。この饗宴で展開されるエロス話ですら、その饗宴に同席していたアリストデモスという人間から聞いた話をアポロドロスが別の友人に話している形式なので、また聞きのまた聞き)。ソクラテスの話が終わり全員がエロスの奥義を垣間見てしんみり余韻に耽った頃、ソクラテス信奉者の酔っ払いのアルキビアデスが乱入ソクラテス賛美をして、ハチャメチャの乱痴気騒ぎになって終わるという形である。構成は詩的で形式美を感じた。肝心のエロス=愛の論議であるが、全部ここで書けないので印象に残った点を書く。愛というのは個別具体的な愛から万民への愛へと移行し最終的には抽象的にして完全なイデアの世界への愛(愛智=フィロソフィア)に向かうものである。愛というのは一種の自己保存本能の一つの現れであり、異性に対する愛は生殖による肉体的自己保存の現れであり、同性に対する愛は自己の考えを他者に教化する事による精神的自己保存の現れであるということ。そうして人間の細胞が絶えず新陳代謝をして成長していくと同様に、社会を構成する人間も絶えず肉体的・精神的自己保存をしながら新陳代謝をしていき高度な社会を形成していくということ。エロスとは人間が不死の神と一体となるための道標であり導き手である事。かくてエロスを信奉する事により徳を積み不死の神々が住まう高みへ向かう事である。こうして読んでみると、自分は「神と子と精霊」の三位一体説を思わずにはいられなかった。よく考えれば新約聖書の福音書なんかも「また聞き」の集大成である。つまりここで展開されているエロスの性質は「イエス・キリスト」の原型なのではと思ったりもしたのである。「イエス・キリスト」は人間と神の間を仲介する祭司であり父の住まう天国へは自分を通していくと言っているのも、まさに「饗宴」の内容そのもの。そこでキリスト教の原型はユダヤ教から出ているのだけど、実際は古代ギリシャがあるのではと思うのである。初期のキリスト教の布教地がギリシャ各地というのもそのせいかと思ったりもする。
というわけで簡単に本作品の内容について思った事を書いたのであるが、最後にもう一つ感じた事がある。ケネスブラナーが主演している「謀議」という映画がある。これは「エロス」ではなく「ユダヤ人問題の最終解決」について議論した悪名高きヴァンゼー会議を描いた作品なのだが、これを観た後の余韻に、饗宴の読了感によく似ている。多分作品の形式が似ているというか饗宴をオマージュしているからではないだろうか。喜劇だか悲劇だかよくわからない劇場形式。会議の合間に食される食事や酒や葉巻。ほとんど結論ありきなのに熱心に交わされる出席者の立場での話「また聞き」。アイヒマンの報告「また聞き」最後のハイドリヒの総括と、その後の最終的解決を聞いた後のしんみりとした余韻。まったく類似している。最後の無邪気に運転手が雪をぶつけあうハチャメチャも、アルキビヤデスの闖入とそっくりだ。最後に「饗宴」ではソクラテスとアガトンとアリストファネスがみんなが酔いつぶれているのを横目に議論していたという記述があり、この部分も「謀議」のハイドリヒとアイヒマンとミュラーの3人でワイン片手に話をしている場面と合致する。というわけで「謀議」の中身はともかく場面構成に関しては「饗宴」という古典に則っていると言って過言ではなかろう。というわけで「謀議」という映画が好きな自分には感覚がマッチしているのかとても面白く感じる作品だった。機会があれば再読してみたい。
というわけで簡単に本作品の内容について思った事を書いたのであるが、最後にもう一つ感じた事がある。ケネスブラナーが主演している「謀議」という映画がある。これは「エロス」ではなく「ユダヤ人問題の最終解決」について議論した悪名高きヴァンゼー会議を描いた作品なのだが、これを観た後の余韻に、饗宴の読了感によく似ている。多分作品の形式が似ているというか饗宴をオマージュしているからではないだろうか。喜劇だか悲劇だかよくわからない劇場形式。会議の合間に食される食事や酒や葉巻。ほとんど結論ありきなのに熱心に交わされる出席者の立場での話「また聞き」。アイヒマンの報告「また聞き」最後のハイドリヒの総括と、その後の最終的解決を聞いた後のしんみりとした余韻。まったく類似している。最後の無邪気に運転手が雪をぶつけあうハチャメチャも、アルキビヤデスの闖入とそっくりだ。最後に「饗宴」ではソクラテスとアガトンとアリストファネスがみんなが酔いつぶれているのを横目に議論していたという記述があり、この部分も「謀議」のハイドリヒとアイヒマンとミュラーの3人でワイン片手に話をしている場面と合致する。というわけで「謀議」の中身はともかく場面構成に関しては「饗宴」という古典に則っていると言って過言ではなかろう。というわけで「謀議」という映画が好きな自分には感覚がマッチしているのかとても面白く感じる作品だった。機会があれば再読してみたい。
2022年10月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
新品なのに、保管状態が悪い。上部は日焼けで黄色くなっていてがっかりした。下の白と全く違うのに、この状態でよく出荷できたなあと思った。返品したいくらいの状態。
2022年10月30日に日本でレビュー済み
本著は、ソクラテスを含む様々な登場人物が酒宴の席において、「エロス(愛)」を賛美していくという内容になっており、ソクラテス/プラトンが一貫して問い続けた「人間は如何に生きるべきか」というテーマに対し『パイドン』と対をなす主張を展開したものと位置付けられている。
『パイドン』では、イデア論を軸にその認知を目指した思弁に生きることが提唱されたのに対し、本著では「永遠なる美」、「美そのもの」を求める「愛」を賛美することによって目指すべき生き方というテーマにアプローチしていく。
また描かれるソクラテス像という点でも『パイドン』と好対照と言える。
『パイドン』のソクラテスは死を目前に控えた従容として厳格な理性的人物でったのに対し、本著のソクラテスは、正に生を謳歌する存在だ。
ソクラテスのエロス論は、「生きること」そのものへの賛美とも取れるほど躍動感が漂うものとなっている。
また本著は、ソクラテスがどのような性格・人格を持った人であったかという一人物としての人間ソクラテスが伺えるという面も持っている。
具体的には、ディオティマという婦人に対して教説を真摯に求めるソクラテスの姿が描かれており、誰に対しても奢ることなく知を求めるソクラテス像が垣間見ることができると言えるだろう。
この点は、他の対話編に比した時の本著の特徴の1つとなっている。
そして本著は、著者プラトンのソクラテスに対する尊敬、敬愛が凝縮されたような著作だと感じられた。
1つには、他の対話篇に比してソクラテス自身を賛美しようとするプラトンの意図が伺える。
また1つには対話のスタイルにも特徴が伺える。
他の対話篇におけるソクラテスは他の論者と言葉を交わし合う文字通りの「対話」を繰り広げるのに対し、本著では他の論者にエロス論を存分に語らせた上で、最後にソクラテスが登場するという構成になっている。
ここには、「対等な対話」という対話篇の魅力を損なうことになろうとも、ソクラテスを傑出した人物として表現しようとしたプラトンの意図が伺えるように思われた。
プラトンの著作群(特に対話篇)を俯瞰的に見た時、プラトンの著作活動の目的の1つには自らの人生を師ソクラテスの宣揚に捧げんとしたことが見て取れるのではないだろうか。
そして本著こそが最もその目的意識を込めた、プラトンの師を慕う心に満ち溢れた著作であるように思う。
本著において私が一番感動したのは、著者プラトンが本著に込めたそうした思いだったと言っても過言ではない。
ところで、プラトンの著作を巡っては『饗宴』派と『パイドン』派に好みが分かれるかもしれない。
「対をなす」と言われる両者だけに、「自分はどっちが好みだろう?」という自問を持って読んでみるのも楽しいかもしれない。
『パイドン』では、イデア論を軸にその認知を目指した思弁に生きることが提唱されたのに対し、本著では「永遠なる美」、「美そのもの」を求める「愛」を賛美することによって目指すべき生き方というテーマにアプローチしていく。
また描かれるソクラテス像という点でも『パイドン』と好対照と言える。
『パイドン』のソクラテスは死を目前に控えた従容として厳格な理性的人物でったのに対し、本著のソクラテスは、正に生を謳歌する存在だ。
ソクラテスのエロス論は、「生きること」そのものへの賛美とも取れるほど躍動感が漂うものとなっている。
また本著は、ソクラテスがどのような性格・人格を持った人であったかという一人物としての人間ソクラテスが伺えるという面も持っている。
具体的には、ディオティマという婦人に対して教説を真摯に求めるソクラテスの姿が描かれており、誰に対しても奢ることなく知を求めるソクラテス像が垣間見ることができると言えるだろう。
この点は、他の対話編に比した時の本著の特徴の1つとなっている。
そして本著は、著者プラトンのソクラテスに対する尊敬、敬愛が凝縮されたような著作だと感じられた。
1つには、他の対話篇に比してソクラテス自身を賛美しようとするプラトンの意図が伺える。
また1つには対話のスタイルにも特徴が伺える。
他の対話篇におけるソクラテスは他の論者と言葉を交わし合う文字通りの「対話」を繰り広げるのに対し、本著では他の論者にエロス論を存分に語らせた上で、最後にソクラテスが登場するという構成になっている。
ここには、「対等な対話」という対話篇の魅力を損なうことになろうとも、ソクラテスを傑出した人物として表現しようとしたプラトンの意図が伺えるように思われた。
プラトンの著作群(特に対話篇)を俯瞰的に見た時、プラトンの著作活動の目的の1つには自らの人生を師ソクラテスの宣揚に捧げんとしたことが見て取れるのではないだろうか。
そして本著こそが最もその目的意識を込めた、プラトンの師を慕う心に満ち溢れた著作であるように思う。
本著において私が一番感動したのは、著者プラトンが本著に込めたそうした思いだったと言っても過言ではない。
ところで、プラトンの著作を巡っては『饗宴』派と『パイドン』派に好みが分かれるかもしれない。
「対をなす」と言われる両者だけに、「自分はどっちが好みだろう?」という自問を持って読んでみるのも楽しいかもしれない。